サンポールでタンクの錆取り

カテゴリー:セロー, バイクと車, レストア 投稿日:

ヤフオクで引っ張ってきた僕のセロー、どうやら形式は3RW1で89年のモデル。もはやすっかり「旧車」のお年頃なわけで、特に外装の劣化は写真のように目も当てられません。

僕の家に届いたときの3RW1

オフロード車全般に当てはまることですが、セローのカウル類は柔らかい樹脂で出来ているので、研磨剤で磨いて地を出して、デカールを貼り直すという手もあります。でも…正直面倒。再生は諦め、比較的綺麗な外装をフルセットで手に入れることにしました。やはりヤフオクで。

届いた段ボールを恐る恐る開けてみたところ…おお!ツヤツヤ・ピカピカ・殆どストックコンディションといっても良いぐらいの逸品!

「やったぁ久々に良い買い物をしたぁ!」…と、喜んだのもつかの間。デカールのパターンが変わる関係で、ガソリンタンクも一緒に頼んでおいたのですが、そちらの方は中身が「コゲ」のような錆で一杯。

タンクの中は錆だらけ

うーん、結局またヤフオクの落とし穴にはまってしまいました。否応なくタンクの錆落としにチャレンジすることに。

まずはWebで情報収集。花坂Gなるケミカル剤が定番らしく、多くの人がお勧めしています。タンク一個分で5千円とまあまあ手頃な値段。その他にもいろんなケミカルが出回っていて、大体4千円~1万円ぐらい出せばしっかり処理できるようです。

でもねぇ、このタンク、送料手数料込み3千円で買ったんですよ。3千円のタンクに5千円のケミカルって、さすがに勿体なくないですか?専用品以外の薬品で何とか安く済ませられないかと、再びネットの海へ。

で、ありましたありました。サンポールで「酸洗い」という方法が。原液~数倍以内の希釈液をタンク一杯に満たして放置することで、主成分の塩酸が地金を溶かして、錆が綺麗に剥がれ落ちるのだそうです。

ただ、タンク内のさび止めコーティングも全部落としてしまう為、放っておくとすぐにまた錆びるとのこと。その辺の対策も必要みたい。

大体いくらかかるのか試算してみましょう。サンポールなら類似品が百均で1本(500ml)100円。セローのタンクは8リッターぐらいだから、4倍希釈でも4本/400円もあれば大丈夫。さび止めはKUREのラストリムーバー(燐酸を含んだ錆落とし剤/鉄表面に防錆皮膜を形成してくれる)を使うことにして、これが1本(420ml)1000円。計1500円ぐらいの出費でなんとかなりそうです。安い!

昼飯がてら近所で必要な材料を買い集め、早速作業開始。以下、参考までにレシピをまとめておきますのでご参考下さい。あ、お試しの際は、あくまで自己責任で。

用意したもの

  • サンポール4本…百均の類似品で可、というか、そっちの方が良く落ちるという評判
  • KUREラストリムーバー1本…大きなカー用品店にいくと大抵置いてある
  • CRC556とか、オイルスプレーなんでも
  • 2cm×5cmぐらいの木の板とゴム版
  • M10のボルト2本
  • 布ガムテープ

手順1.コックを外して穴をふさぐ

まず、ガソリンコックを外します。ガソリンコックはアルミで出来ているので、内部が酸で溶けて使い物にならなくなるので絶対です。外した後は液が漏れないようにコックの穴をふさぎます。僕は適当な木片にゴム板を当て、ボルトで締め込みました。ガムテープで何とかしてしまう強者もいるようです。

手順2.中性洗剤で良く洗う

液漏れを防いだところで、中性洗剤とぬるめのお湯で良く洗い、タンク内の脱脂をしておきます。塩素系漂白剤を使うと良く落ちるのですが、後で塩酸を使うこともあって(「混ぜるな危険」)、今回は見合わせました。油分が酷い場合は、コックの穴をふさぐ前に洗った方がやりやすいかもしれません。

手順3.サンポールをぶち込む

買ってきたサンポールを全部ぶち込みます。入れた瞬間から錆が落ちていくのでちょっと感動的。

サンポール注入!

瞬時に錆が落ちていく!!

手順4.50度ぐらいのお湯で満タンにする

当たり前ですが、液温が高ければ高いほど、反応速度も上がって錆が早く落ちます。ただ、熱湯だと塗装にヒビが入ってしまう恐れもあるので、今回は50度ぐらいのお湯を使うことに。給油口ひたひたまで入れて、念のためタンクの塗装面を水で良く洗い流しておきます(ちょっと薬液が付着しただけでも、塗装を侵してしまう恐れがあるので)。

手順5.1時間ぐらい置いて待つ

その後はしばらく放置です。割り箸で中を突いてみたりして、錆のガリガリした感触が完全に無くなるまで浸けておきます。尤も、あまり長すぎると鉄板そのものが薄くなってしまうのでご注意のほど。今回は丁度1時間ぐらいで良い感じになりました。なお、給油口もガムテープなどで塞いで、たまに逆さまにしてやると、タンク天井部分の錆もきっちり落とせます。どうしても液がダラダラ漏れてくるので、塗装面を痛めないよう水(お湯)をかけ続けるなどの対策をお忘れなく。

手順6.中身を捨ててひたすらゆすぐ

中の薬液を全部捨てて、錆が出てこなくなるまでひたすら水でゆすぎます。柄付きブラシでこすっても良いでしょう。この作業中に早くも地金が錆び出すのですが、後の処理で落ちるのであまり気にしなくて大丈夫です。とにかく剥がれた錆をジャバジャバと出し切ります。なお、サンポールをそのまま流してしまうのに抵抗がある人は、重曹を使えば中和できます。

手順7.ラストリムーバーを入れてシェイク

錆が出きったところで、ラストリムーバーを適量(今回は150ccほど)入れてシェイク。水洗いの時に生じた錆を落としつつ、地金表面に錆びにくい酸化被膜を作ってやります。タンク内部全体にラストリムーバーが行き渡ったところで、ガソリンコックの穴を塞いでいた板を外し、余分な液を排出。そのまま2~3時間"乾かす"感じで放置して、反応が進むのを待ちます(地金がうっすら黒ずんでいくのがわかります)。サンポールほどではないにせよ、ラストリムーバーも結構強い酸なので、塗装面はしっかり水洗いのほど。

手順8.水洗いの後乾燥

いよいよ最後の水洗いです。内部に酸が残らないようしつこく水洗いした後、ドライヤーで一気に水分を飛ばします。乾燥したらCRCなどのオイルスプレーを軽く吹いておきましょう。

最後に

以上の手順で進めた結果、タンクの錆は綺麗に落ちました。後はガソリンコックを付けて、バイクに装着するだけです。ただ、奥まったところの錆はどうしても少し残ってしまうみたいですし、剥がれた錆も完全に出し切るのは難しいので、燃料フィルターの装着をお忘れ無く。

綺麗になったタンクの中

新しい外装もキマリ、セローも大分マシな感じに。

綺麗になったセロー

結論としては…よっぽどケチりたい人か、こういう作業が大好きで堪らない人を除いて、素直に専用ケミカルを使った方が良さそうですね。花咲Gなどは、繰り返し何回か使えるみたいですし。

あと、作業中は、サンポールのきつい臭いが部屋に充満します。くれぐれも換気扇のあるところで作業してください。水を使うことも考えると、お風呂場でやるのがベストでしょう。また、サンポールやラストリームーバーの飛沫で服が虫食いにならないよう、ジャージか何かの"作業着"を着るようにして、作業終了後はすぐに洗濯を。

後日談

その後3ヶ月経った現在のタンク内部。

処理3ヶ月後でもタンクの中は綺麗です

普通に使ってますが、今のところ錆の進行はありません。ちょっと見えにくいですが、写真の通り。

心配な方は、空気中の水分に触れないよう、タンクをいつも満タンにしておくと良いらしいです。また、2stオイルをほんの少しだけ(1:100~1:200程度で十分)ガソリンに混ぜておくという手もよく聞きます。

…うーん、やっぱり専用ケミカルに比べると何かと面倒ですね。僕は次回も迷わずこの方法を選びますけど。



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