TW200(2JL)のライト配線を直流化してバイク用LEDヘッドライトバルブを装着してみた

カテゴリー:TW200, バイクと車, 商品レビュー 投稿日:

前回の記事にてヘッドライトH4バルブ化加工を終えた僕のTW200。熱の冷めやらぬうちにヘッドライト爆光化計画を最後まで推し進めてしまうことにしました。

で結論から先に言いますと、こちらのHi15W/Low10WのLEDヘッドライトバルブにて、あっさり宿願成就しております。


※2015年4月現在、上記リンク先の商品は28W/18Wの全く別のLEDバルブにバージョンアップされています。嬉しい事に「交流対応」とのことですが、古いヤマハの交流ヘッドライト車は、交流を整流しただけでは40V近くの電圧がかかるので、2JLに使う場合はやはり直流化したほうが宜しいかと思います。なお、他社からですが従来品の同等改良品がまだ売られていました。楽天での評判もそこそこ良いようです。


楽天で税込み送料込みでなんと3,000円。あまりに安くて心配になりますが、より高額な商品よりもレビューの評価は高いです。ショップのレスポンスも良く、僕の場合は注文後2日で到着。

箱は結構しっかりしており安物感はありません。

LEDヘッドライトバルブ外観

箱を開けるとLEDユニットもその他の部品も丁寧に保護されています。

LEDバルブ箱の中

Hi側1面、Low側2面の三角構造。ハイビーム点灯時は3面が光ります。

Hi1LED+Lo2LEDチップ

外付けバラストなどはなくギボシで繋ぐだけの簡単接続。

同梱物はこれだけ

ヘッドライトへの装着も特別なことは一切無く、適切な口金に変更して、ノーマルバルブと差し替えるだけです。冷却ファンが結構出っ張りますが僕のTWではクリアランスに問題なし。

ノーマルバルブと同様に装着

点灯時の明るさは素晴らしいもので、公称値の「1650ルーメン」については機械で計ってみないと分かりませんが、それくらいの照度が感じられるのは事実。ハロゲンとの比較が無いのでわかりにくいかもしれませんが、とりあえずロービームでもこんな感じ。僕のTWに限って言えば60Wのハロゲンよりも間違いなく明るいです。

消灯時とLo点灯時の比較

光が拡散気味な分、ライトのレンズの明暗模様が出ないので、もしかしたら35WのHIDより明るく見えるかもしれません。実際、VMAX1200に35WのHIDを入れたときよりも明るく感じます。

車のヘッドライトの大光量と勝負できる程ではありませんが、もともとが暗いTWのヘッドライトからすれば、十分「爆光」と言って良いレベルでしょう。少なくとも夜間走行時に怖い思いをすることは無くなりました。

気になる耐久性については、装着後約10日間、300kmほど走った現時点では、ひとまず何の問題も生じていません。ちなみに出荷元ではHi/Lowそれぞれ3時間の点灯チェックを行っているそうです。

せっかくなので、この記事を書くにあたって、千葉の金谷元名林道をはじめ、ダートを延べ30km程度走り回ってきました。

結構な振動・衝撃を受けても、ご覧の通り問題なく点灯していますので、不良品に当たらない限りすぐに壊れることはなさそうです。

ダートをハードに走った後でも元気に光っています

ロービームで光軸を合わせるとハイビームがかなり上方を向いてしまったり、カットラインが出ず色温度も高めだったりと、車検があるバイクにはちょっと厳しいかもしれませんが、原付~軽二輪あたりのバイクにとってはHIDよりも魅力的な選択肢ではないでしょうか?

なんだかステマ記事みたいで嫌ですが、今回の買物は(今のところ)それくらい大満足。とにかく元のハロゲンには戻りたくないので、なんとか半年ぐらいは壊れないで欲しいものだと祈る毎日です。半年間この明るさで3千円なら十分許容出来ますし、その頃にはもっと良い商品が出ているでしょうから。

なお、本商品に説明書の類は「注意書き」一枚しか入っておらず、極性を間違えてショートさせると簡単に壊れるとのことなので、決して整備初心者向けではありません。どんな車両だろうと最低限のギボシ加工は必要になりますし、マイナスコントロールの車種だと別途リレー回路も組んでやる必要があります。防水性に難があるのでその辺の工夫も必要です。

さらに僕のTW200に至っては、前期電装(2JL)のいわゆる交流式ヘッドライトなので、大前提としてそれを直流化しなければ始まりません。

というわけで、前置きが非常に長くなりましたが、ようやく今回の本題へ。


まあ、交流式ヘッドライトの直流化なんて、事実上、リレーを使ってバッテリー直結回路を組む以外の方法はありません(※1)。

計ってみると、このLEDバルブの消費電流は、補機類の消費を入れてもハイビーム時で1.5A少々、ロービーム時では1A少々の模様。純正ハロゲンバルブ(12v30W=2.5A)の約半分です。

構造上、ライトバルブを外せばそこで消費していた電力の半分の1.25Aがバッテリー充電に加わるはずなので(※2)、渋滞路ばかり走らなければ、バッテリー直にしたところですぐに干上がる心配はないでしょう。

※1.一応、ブリッジダイオードと電解コンデンサを使って、AC-DC変換する方法も試してはみましたが、ヤマハ車の単相交流レギュレータ特有の直流化すると際限なく電圧がかかる問題(40v以上にもなる)に直面してしまい断念。定電圧回路を組んでやれば解決する話なのでしょうが、電子工作に疎いこともあり、その辺の続きは将来的に30WとかのLEDバルブを入れるときの課題にしたいと思います。

※2.サービスマニュアルの配線図を見ると、TWの電装からライトバルブを外すと、その余分の電力はDC回路系に廻っていく仕組みになっています。その際半波整流をするので、ヘッドライトで消費していた電力の半分が充電に加わるという計算。実際、バッテリーに向かう電流をテスターで計ると、ライトバルブを付けているときと外しているときとでは、中~高回転域で1A少々異なることが確認できます。もちろんアイドリング~低回転域はマイナス収支になりますけど。プロに確認を取ったわけではないので間違っていたらごめんなさい。

では早速リレーを購入・・・と言いたいところですが、今回購入したLEDバルブはたかだが2A程度の省電力。メインスイッチ配線のDC12vをそのまま使うことにして、ヒューズ切れ防止の帳尻合わせに後で各部の省電力化をするだけで良しとします。

それなら作業は非常に簡単。メインスイッチから伸びる茶色線を分岐させ、ディマースイッチ(ライトスイッチ)に向かう黄色/赤色線を切断して、そのスイッチ側の配線と接続するだけ(ボディ側は必ず絶縁のこと)。

TW200ライト配線の直流化方法

一応、万一の球切れでハロゲン球を使うときのことを考え、ギボシの差し替えだけで元の配線に戻せるように工夫しておきます。

TW200ライト配線直流化完了

あとは全灯点灯時にメインヒューズが切れないように、その他の電球の消費電力を落とせるだけ落としてやればOK。

今回はウィンカーリレーをハイフラ防止ICウィンカーリレーに変更して、ウィンカー球を21W→10Wと省電力化。また、テールランプを21W/5W→18W/5Wへ変更。これだけで全灯点灯時25Wほどの節約となりますので、LEDヘッドライト分は十分稼げたはずです。

ウィンカーバルブなどは大きさが倍以上変わってしまうので心配になりますが、大丈夫。昼間でもちゃんと見えます。

21Wと10Wのウィンカーバルブの大きさの違い

省電力化とは言っても、実はこれでTW225のウィンカー/テールランプと同じワット数なので、明るさに問題がなくて当然といえば当然。もともとがオーバースペックだったのです。

最後に、エンジン始動時のLEDバルブの保護&渋滞時のバッテリー消費低減を考え、ヘッドライトのON/OFFスイッチも追加しておきました。僕のTWは常時点灯が義務づけられる前の年式なので、幸いにも法的な問題はありません。

ヘッドライトオンオフスイッチを装着

以上、H4バルブ化を含めた作業時間は合計3時間程度。6000円程度の費用でヘッドライト爆光化完了です!

この手軽さでこの明るさは本当に感動的。技術の進歩に感謝です。


そうそう言い忘れていましたが、HIDバルブやLEDバルブをTWのような単灯式バイクのヘッドライトに使う場合、ユニットの故障時には暗闇の中Hi/Low両方のライトを失う可能性が高いことを十分理解しておく必要があります。

僕は万一の夜間の故障にそなえ、予備のH4バルブをサイドカバー内側に忍ばせていますが、それでも何も見えないところで安全に停車する自信はありません。ライトが消えたら前方視界が全く無くなってしまうような道は避けるようにしています(千葉だとそう滅多にありませんが)。

ここまでさんざん絶賛しておいてなんですが、この手の商品の購入・装着はどうぞ慎重に。あくまで自己責任にてお願いいたします。



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