竜飛(青森県)の青函トンネル記念館に行ってきました

カテゴリー:ノンジャンル, 日々の生活 投稿日:

もう引退してしまいましたが、僕の父は現役の頃、鉄道技術者として働いておりまして、昭和52年頃から昭和58年まで青函トンネルの北海道側(福島町吉岡)の工事に従事していました。

その間、家族全員で函館市に住んでいたことや、母の実家が対岸の青森市にあることなどから、「津軽海峡」とか「青函連絡船」とか「青函トンネル」というものは、今でも僕のアイデンティティの深いところに鎮座する重要な存在。

しかし・・・トンネル建設中幼かった僕は、残念ながら工事現場の見学に連れて行ってもらったことがありません。トンネル外の工事関連施設を遠巻きに見たことがあるだけ。

大きくなってからも「そのうち海底駅で降りるトンネル内見学ツアーにでも行こう」と思いながら、気づけば本抗が開通し営業が始まってから25年もの月日が流れてしまいまして。

平成27年開業予定の北海道新幹線工事に伴い吉岡海底駅はいつの間にか閉鎖。昨今のニュースによると竜飛海底駅も今年で閉鎖とのこと。

まあ海底駅にこだわらなくとも、竜飛側の記念館から斜坑の工事用ケーブルカーを通って本坑付近までは降りられるようになっているのですが・・・それも新幹線工事に伴い今秋で閉鎖、もしくは、しばらく見学できない可能性があるという話を聞きまして(後に間違いと判明)。

さすがに、青函トンネル工事関係者の息子として、現場を全く見ないままというのも、親不孝すぎます。だいたい、青函トンネルでご飯を食べさせてもらい大きくなったわけで、何だかばちがあたりそうです。

海底駅からの見学は必ず青森-函館間の列車を利用&予約する必要があり、ちょっと面倒ですしお高くつきますが、竜飛の記念館から斜坑を降りるだけなら予約も要らずお手軽とのこと。

★青函トンネル記念館公式HP:http://seikan-tunnel-museum.com/

唯一、記念館側から海底駅のホームに行けないことだけがネックですが・・・海底駅のホーム自体は以前青函トンネルを利用したときに何度も車窓から見ているので、まあ良いでしょう。

抱えていた案件が全て片付くタイミングを見計らって、この間の9月中旬、千葉からVMAXに乗って東北ロングツーリングということに。

青森市を通ることだし久々に祖父祖母の仏壇にお線香でも・・・と、跡を継いでいる叔父に連絡をしたところ「折角だから一緒に観に行こう」という嬉しいお返事。千葉から東北道で北上し途中一泊。2日目の昼に青森市に入り、そこからは叔父の車に乗って叔父・叔母二人・従姉妹と僕の計5人で三十数年ぶりの観光地ドライブとなりました。


さて、青函トンネル記念館があるのは、津軽半島の最北端、竜飛岬。青森市内から松前街道を北上して車で約70km。かかっても2時間弱といったところ。


大きな地図で見る

青函トンネル記念館

早速キップを買って(入館料合わせ1300円)ケーブルカーに乗り込みます。平日なのでガラガラと思いきや、発進時には半分くらい座席が埋まりました。

ケーブルカー乗り場

まさに奈落に落ちるといった感じで、10分弱で海面下140mの地下へ。

ケーブルカー車内

急斜面の斜坑を下る

海底側に到着!

海底側に到着すると、そこからは係員の方が解説をしながら中を20~30分ほど案内してくれます。

係員の方に案内してもらう

中はかなり広い空間になっており、工事の概要のパネルや、実際に使用した機材が豊富に展示されています。その一点一点から、非常に過酷な環境下での工事だったことがひしひしと伝わってきます。手振れだらけ&人が写り込みすぎてしまい、ここに掲載できる写真がお粗末なものばかりで本当に申し訳ないです。

様々な展示物

青函トンネル関連の資料は子供の頃からかなり読んできたつもりですが、この体験坑道には行ってみないと分からない本物ならではのリアル感がありました。やはり何事も百聞は一見にしかずです。

係員の方に聞いたところ、扉を隔てた先の竜飛海底駅は閉鎖となるが、この体験坑道までは今後もケーブルカーで下りてこられるとのこと。地上側の展示室の内容も充実していましたので、ご興味のある方は是非一度行ってみることをお勧めいたします。

体験坑道の営業は例年4月下旬~11月上旬(平成25年は11月10日)まで。公共交通機関で行く場合、最寄り駅(JR津軽線三厩駅)からバスで40分もかかるようですし、列車・バス共に本数も限られているので、免許がある方は青森空港か青森駅でレンタカーを借りる方がよろしいと思います。津軽半島には竜飛岬だけでなく、魅力的な観光地が沢山ありますので。


さて、まだ日が落ちる前でしたので、帰りは龍飛埼灯台に寄って階段国道を歩いてみたり、展望台から津軽海峡を眺めてみたり。

そんなに天気は良くなかったのですが、対岸の松前半島だけでなく亀田半島まで見通すことができ、函館山さえうっすら見えるほど視界は良好。

手を伸ばせば北海道に届きそう!

こんなにも近い海を、昔は人も物資も大変な思いをして行き来していたわけで、北海道民からすればまさに悲願のトンネル。延べ1400万人もの方が作業にあたり、34名の方の尊い犠牲があってようやく完成した、世界最長、日本の土木技術の結晶のようなトンネル。

長い間北海道への旅客は飛行機の一人勝ちという現状がありますが、物資輸送での重要性は揺るぎないものですし、もうすぐ新幹線も通るわけですから、青函トンネルを「昭和三大馬鹿査定」から除外していただきたいものです。元北海道民であり、工事関係者の息子である僕としては、そう思わずにいられません。




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