人間の秘められた視覚“ハイディンガーのブラシ”を知る

カテゴリー:ノンジャンル 投稿日:

ここ数年、パソコンのディスプレイを見ていると、画面の真っ白い部分に、薄黄色のかすかなシミが一瞬だけ浮かぶときがあります。どのディスプレイでも起きるので、僕の目に何か問題があるみたい。

若い頃はそんなことなかったんですけど・・・まあ、お仕事上、パソコンの前に長時間座っている生活をしていますから、かなりのダメージが目に蓄積されているんでしょう。

とはいえ、普段の生活では全く気にならないので、特に眼科に行くようなこともなく。半ば職業病だと諦めていたんですが、最近になってそれが“ハイディンガーのブラシ”という、誰にでもある内視現象なのだと知りました。

ハイディンガーのブラシ(Wikipedia)

人間の網膜の中心部には、光波の振動方向を感じ取る力がわずかにあり、振動が1方向に絞られた=偏光された光を見ると、振動の垂直方向に青色、水平好方向に黄色に伸びた下の図のような図形がうっすら視界に浮かぶんだそうな(大きさと色の濃さはかなり強調しています)。

ハイディンガーのブラシのイメージ。実際にはもっと小さく、ずっと淡いものです。

液晶ディスプレイから発する光は偏光された状態にあるので、どうやら僕はハイディンガーのブラシを見ていたわけですね。昔はCRTを使っていたから見えなくて当然。目の異常じゃなくてひとまず安心です。


でまあ、異常でないと分かったら分かったで、いつでも見たいときに自由に見てみたいと思うのが人情というもの。ちょっと積極的に見てみることにチャレンジしてみました。

まずは、テキストエディタの真っ白な画面をフルスクリーンで表示して凝視してみるも・・・うーん、何か見えるような気もするけれど、あんまりよく分からないな。

人の目は静止したものを知覚しにくいらしいので、次に首を何度も左右にかしげながら見続けてみると・・・そうこれこれ!浮かんできた浮かんできた。青色の部分もちゃんと分かる!

僕は肩がこってくると、首を左右に振ってポキポキ鳴らすクセがあるので、きっとそんな時に見えていたんですね。

普段バックライトの輝度はかなり落としているんですが、それをMAXまで上げてみたら、もっとしっかりと見えてきました。たぶん、ノングレアのパネルじゃなければ、さらに良く見えるんだろうな。

で、思い出したのが携帯電話。これも画面は液晶だし、バックライトは明るいし、表面はテカテカの光沢。ドキドキ期待しながら試してみたら・・・これはすばらしい!パソコンのディスプレイよりもずっとハッキリと見えます。

  1. メール作成画面などにして、とにかく画面を真っ白にする。バックライト調整ができるなら明るさは最大に。なるべく周囲が暗い場所で。
  2. 画面中心を軸にして、左右に何度も首振り回転させる。目から30cmくらいの距離が良い感じ。片方の目だけで見た方が分かりやすいでしょう。
  3. 画面上に2~3cmくらいの大きさで青と黄色の淡い光がクロスした図形が見えるはず!

というわけで、この“ハイディンガーのブラシ”。見てみたい方は、ひとまず携帯電話で試してみることをオススメします。

見え方にはかなり個人差があるらしいので、誰にでもハッキリと見えるかどうかはお約束できませんけど、見えたときはちょっぴりジーンとしてしまうはずです。ああ、こんな秘められた能力が、人間にはあったんだな、と。


ちなみに、この投稿を書くために、Web上の情報をあれこれ調べ直していたところ、人間にはわずかにしか認識できない偏光も、昆虫や渡り鳥には当たり前のように見えているらしいことを知りまして。

色覚が動物によってかなり異なる(厳密には人間同士でも異なる場合がある)ことは知っていましたが、他の動物は人間とはずいぶん違う世界を見ているんだなぁと、自然というものの奥の深さを改めて感じる、配色に関するセミナーなどを受けてきた満月の晩なのでした。




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